AEDとは|私たちがAED納品時にお伝えすること

AEDは電気ショックでふるえた状態の心臓を元に戻すための『いのちを守る機械』です。

『心臓突然死』と呼ばれる、心臓を起因とする突然死の増加を背景に2000年を境に世界的にAEDの普及がはじまり、現在、AEDは40万台以上が設置され、2016年は約1100件の使用事例がありました。

少しずつ身近なものになってきたAEDですが、『AEDを使えばいつでも電気ショックができる』『操作を間違えると傷病者に怪我をさせてしまう』といったような誤解もまだ多いのが現状です。

この記事ではAEDについての誤解を減らし、1人でも多くの方にAEDを使ってもらいたいと思い、AEDについて私たちが納品時にお伝えしていることをまとめました。

AEDとは

AEDを用いた心肺蘇生

AEDは心臓を正常なリズムに戻すための救急医療の機械で、 胸骨圧迫(心臓マッサージ)と合わせて傷病者に使用することで、救命効果を大きく高めてくれます。 

心臓を原因とした突然死から傷病者のいのちを守るためには、急隊到着までの間の救命対応が重要です。そのため、医療に馴染みのない私たち一般市民でも救命現場で心臓の解析と電気ショックが安全に行えるように作られています。

 

AEDの正式名称

AEDの正式名称

AEDの正式名称

AEDの名称・読み方はそのまま「エーイーディー」と読みます。

英語ではAutomated External Defibllirator。日本語にした時の正式名称は「自動体外式除細動器」というなんだか長い名前になります。

言葉を一つずつ分解すると『自動化』された『体外式』の『除細動』の機械ということを意味します。

『除細動』とは『心臓のふるえ(心室細動)』を電気ショックにより取り除き、心臓をもとのリズムに戻すことを意味します。

 

AED普及の目的は心臓突然死を社会から減らすこと

心臓突然死と交通事故死の比較

心臓突然死と交通事故死の比較

2016年、日本ではおよそ年間19万人の方が心臓の病気で亡くなっています。そして、そのうち発症から24時間以内の突然死は7万人と推計され 原因の8割が心室細動、心臓のリズムの異常が原因です。 

こうした心臓を原因とした24時間以内の突然死を『心臓突然死』と呼び、今では1年間に交通事故死の約17倍まで増加しています。

心臓突然死は発生の予測が難しく、発生後の救命対応の質を高めることで、増加に歯止めがかけられることから、AEDの設置が広かっています。

 

心臓突然死の原因は心臓のふるえ(心室細動)

心臓のふるえのイメージ

心臓のふるえが起きてから完全に停止するまで

心臓突然死発生の原因は心室細動と呼ばれる、心臓のふるえです。普段、心臓は休むことなく、収縮と拡張を繰り返し血液を全身に送り出す役割を果たしています。けれど、痙攣したように突然ふるえ、正常なリズムで拍動できなくなることが起こります。

心臓の正常なリズムが失われると、全身に血液を送ることができなくなり、脳や心臓、肺に酸素と栄養が届かないため、生存に必要な臓器の機能が停止していまいます。

心臓のふるえが発生すると数秒で気絶しその場で倒れ込みます。 その後は1分ごと7%〜10%ずつ救命率が低下すると言われ、およそ10分で死亡に至ります。 そのため、いかに早く気づき、救命処置を初めるかが心臓突然死からいのちを守るために必要になります。

また、心臓のふるえが自然と治ることはほとんどなく、唯一、電気ショックでのみ元の心臓の動きに戻すことが可能です。また、 AEDの効果が高い時間は心臓のふるえがはじまってから5分以内です。 そうした緊急時に、すばやく心臓を元に戻せるようにAEDは設置が進んでいます。

 

心臓のふるえ(心室細動)が起きる主な原因
  • 急性心筋梗塞などの心疾患の進行で起こるもの
  • 溺水、窒息などの呼吸停止から起こるもの
  • 先天性の心疾患で起こるもの
  • 運動中に突然起こるもの
  • 胸部への衝撃によって起こるもの(児童に多い)

 

電気ショックで心室細動を取り除くから『除細動』

電気ショックのイメージ

電気ショックのイメージ

上のイラストはAEDが心室細動を感知し、電気ショックを行い、心臓のふるえを取り除いたときの経過を表したものです。

AEDは電気ショックにより止まった心臓を動かすのではなく、ふるえた心臓に強い電気を流すことで、ふるえた心臓のリズムをリセットし、正常なポンプの動きに戻るよう促します。

そしてAEDはこのふるえた状態を感知した場合のみ電気ショックができるように作られています。

心臓が正常に動いている場合や心臓が完全に止まっている場合、電気ショックは行えないように作られています。

 

電気ショックを必要としない場合

誤作動防止のため、AEDはいつでも電気ショックができるようには作られていません。
電気ショックが有効な心室細動を検知しないと電気ショックを行えない設計になっております。
一般的に、電気ショックが適用外となるケースは以下のような状態です。

  • 心臓が正常に動いていて、心室細動が発生していない場合
  • 心臓が完全に停止(心静止)している場合
  • 脳など、心臓以外に原因がある場合

 

病院到着後に行われる医師による電気ショック

医師による電気ショック

医師による電気ショック

上の写真は医師が除細動器で行う電気ショックのイメージです。

救急医療をテーマとした映画やドラマで登場することもあり、心臓に電気ショックといわれて連想しやすいイメージではないでしょうか?

医師が電気ショックを行う場合は機器の操作のほとんどが手動であるため、以下のような専門性の高い判断と操作が求められます。これらの対応を傷病者が病院に運び込まれる前に行えるようにするため、小型・自動化されたものがAEDです。

  • 心電図を読み、傷病者の状態を判断する
  • 電気ショックの強さを決める
  • 傷病者の症状や状況に応じた対応

 

救急隊到着前に行うAEDによる電気ショック

AEDによる電気ショック

AEDによる電気ショック

AEDは医師ではなく、私たち一般市民が使うことを想定して作られている機械です。

AEDは多くのことが自動化されているため、AED本体の電源を入れ、電極パッドを倒れた人の胸に貼るだけで、心電図の解析が始まり、いのちに危険がないかを判断してくれます。

AEDは心臓のふるえを感知し、電気ショックが有効だと判断した場合のみ、電気ショックを行えるように作られてます。そのため、AEDを誤って使用し、怪我を負わせたという事例は発生しておりません。また、 安全のため、電気ショックの実行までは自動化されていません。電気ショックを実行する時はAEDの電気ショックボタンを押す必要があります。 

こうした誤作動防止機能があるため、私たち一般市民でも胸骨圧迫と合わせてAEDを使うことで心停止の疑いのある傷病者に対し、質の高い救命を安全に行うことが可能になります。

 

AEDの使い方

AEDの使い方

AEDの使い方

AEDを用いた電気ショックは医師の行う電気ショックの機械とは異なり、多くのことが自動化されていて、一般市民でも安全に迅速な電気ショックができるように設計されています。

また、使い方についても、初めての人でも操作に迷わないよう、電源を入れると音声や本体の液晶、LEDの光などで操作方法を案内する機能も備えています。

AEDの電源を入れ、電極パッドを傷病者の胸に装着すると自動的に心臓の解析が行われ、電気ショックが必要かどうかを判断してくれます。

詳しいAEDの要請から操作の流れについては以下の記事をご覧ください。

参考:AEDの要請から電気ショックまでの3つの手順|AEDの使い方と注意点

 

AEDの救命効果について

突然の心停止と病院退院率

突然の心停止と病院退院率

医学的なデータによると、心臓の機能が停止し、何もしないと1分ごとに助かる割合が10%ずつ低下していくといわれています。

2017年現在、119番通報から救急隊が到着するまでにおよそ8.6分。通報までに2分がかかるとすると、10分は経過することが予測されます。もし、その間何もしなかった場合は生存率は10%を下回ってしまいます。

ですが、AEDを用いた質の高い救命を行うことで、救命率を およそ40%まで高めることができます。 

下記のデータは2016年に発表された日本におけるAEDの効果を表したものです。京都大学と大阪大学の研究チームが、過去の救命事例を検証しAEDの有効性を示したものです。

日本国内でのAEDの効果

日本国内でのAEDの効果

 

AEDの普及台数

AEDの販売台数と価格の推移

AEDの販売台数と価格の推移

2004年の7月から日本でのAED販売が始まり、2017年現在、累積出荷が65万台を超え、設置台数でも40万台を超えるAEDが街中に置かれるようになりました。ですが、「5分以内にAEDをみんなが使用できる環境」の実現には至っておらず、今より多くのAED設置が必要といわれています。

上のグラフはAEDの累積出荷台数と価格の推移をまとめたものです。

発売当初は自治体が購入し、公共施設に設置したり、企業が購入し、飛行機やフェリーなどの長距離旅客機に設置することで普及が始まりました。

その後、ビルやマンションなどへの設置が進む共に、価格も下がり、現在では本体価格30万ほどで購入できるようになりました。

個人で所有しやすい価格とまでは言えませんが、当時と比べると半額に近い金額まで下がり、今後もこのトレンドは続いていくと思います。

 

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

この記事では私たちがAED納品説明時にお客様にお伝えすることを重点的にまとめました。この記事でAEDについての疑問が解消され1台でも多くのAEDが救命の現場で使用されれば幸いです。

胸骨圧迫をサポートしてくれる高機能AED

旭化成ゾールメディカルのZOLL AED Plus

購入:280,000円(税別)
  • AED本体(メーカー保証5年)
  • 電極パッド
  • バッテリー
  • 救急キット
  • AEDソフトケース
リース:月々およそ4800円〜
リース時は金利の影響で価格が前後します。

 

 

旭化成ゾールメディカル Zoll AED Plus 

ZOLL AED Plusの特徴
  • 胸骨圧迫フィードバック機能で5cmの深さを機械がサポート
  • AED未使用時、消耗品の取り替えいらずで追加コストなし
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AEDの詳しい説明はこちらから

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